オーストラリアだけに生息するユニークな動物・カモノハシ

タスマニアを含むオーストラリア東部にのみ生息しているユニークな生き物のカモノハシ。

このページではカモノハシについて解説しています。

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カモノハシについて詳しく知ろう

名前の由来

カモノハシ、英名では”Platypus(プラティパス)”といいます。

ギリシャ語”平たい足””扁平な足”の意味だそうです。

また、”Duck-billed Platypus(ダックビルドプラティパスーカモのクチバシのついたプラティパス)”と呼ばれることもあります。

この”Duck-billed/カモのクチバシ”からカモノハシという名前がついたといわれています。

生きる化石・単孔類

カモノハシは単孔類(目)にカテゴライズされている哺乳類です。単孔類とは卵を産むくせに孵化した赤ちゃんは母乳で育てるという、原始的な哺乳類です。

カモノハシを含む単孔類についてはまだまだ研究中で、今後新しい発見があるかもしれません。単孔類について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

現在発見されている最古の現代のカモノハシの化石は、10万年前のものがあります。カモノハシの先祖の化石となると、約1億1000万年前のものや約1億6700万年前のものも発見されています。

更に、約500万〜1500万年前の巨大カモノハシ種の化石化した歯が発見されています。歯の大きさから判断すると、動物の体長は1.3メートルで記録上最大のカモノハシになっています。

とてもユニークな姿

カモのクチバシビーバーの尻尾カワウソの足を持つといわれる姿はとてもユニークで、昔から様々なキャラクターにも使われています。

2005年日本国際博覧会 、愛・地球博(愛知万博)のオーストラリア館には巨大カモノハシの模型「カモン」が飾られていたのを覚えている方もいるかもしれません。

カモノハシとヨーロッパ人

1798年にヨーロッパ人が最初にカモノハシに出会って、その後毛皮やスケッチが英国へ送られました。

最初にこの標本を見たイギリスの学者たちはどうしても本物と信じられず、偽物である、いくつかの動物を縫い合わせたまがいものであると結論づけています。(1799年)

生息地域

先述した通りカモノハシはオーストラリア東部とタスマニアにのみ生息しています。

カモノハシは半水生生物で、タスマニアの寒冷な高地から北のクイーンズランドの熱帯雨林、山間部の小さな流れから開けた本流、農場の溜池から広大な湖まで広範囲にわたって生息しています。

クチバシには超能力が!

カモノハシは水中では目を閉じています

ではどうやって獲物をさがしているのか?

カモノハシのクチバシには獲物からわずかに発せられる電流を感知する器官が備わっています

これはロレンチーニ器官と呼ばれ、サメやエイなどにも備わっている器官です。この器官は主に水中で獲物をさがす役割を担っています。

カモノハシはクチバシで水底を掘り返し、出てきた獲物の筋肉から発せられる微弱な電流を感じて獲物を発見、捕食をしています。

必殺仕事人・カモノハシの毒針

カモノハシは雌雄両方の後ろ足の足首に爪があります。そしてオスのそれにはがあります。

人間を殺すほどの毒ではないのですが、犬程度の大きさであれば死に至らしめることも可能です。

もしその毒爪に刺されたら我慢できないほどの激痛が襲ってくるそうです。刺された個所から急速に浮腫み始めて徐々に全身が浮腫んでいくようです。

痛みは数日から数か月間続き、ある例では刺された個所が生涯痛み続けたということです。

カモノハシの形態と生態

何時ごろが一番出やすいのかな?

カモノハシは群れるこをせず単独で行動します。

主に早朝や夕方の薄暗い時に活発に活動します。日中は巣穴に籠っていることが多いのですが、全然姿を見かけないということではありません。

実際、釣りの最中に結構な頻度でカモノハシに出会うことがあります。「ポチャン」という音が聞こえて、トラウトかと目を凝らすとカモノハシだったなんてことは釣り人の間ではよく聞く話です。

巣はどこにあるの?

カモノハシは水辺に穴を掘って巣としています。入り口の直径は約30㎝ほど。 巣穴の入り口は水中にある場合もあり、かつ植物などで隠されているため発見することは非常に難しくなっています。

大きさ

全長オスで最大630 cmメスで最大55 cm平均はオスが50 cm、メスが43 cmです。
体重オスで1~3 kg、メスで0.7~1.8 kg

地域によって平均サイズが大きく異なり、この違いは気候条件などの要因でかわってくるものではないようです。食べ物や人間の侵入など、他の環境要因により平均サイズが異なる可能性があるそうです。

体温

平均体温は32℃普通の哺乳類に比べると低体温です。これは過酷な環境で生存してきた単孔類がその進化の過程で適応してきたものと考えられています。

体毛

カラダと広く平らな尾は褐色から茶褐色の密度の高い体毛に覆われて、その体毛で空気の層を作って水の冷たさから体が冷えるのを守っています

尻尾

カモノハシの平たい尻尾は脂肪を蓄えておくことができます。尻尾の部分に脂肪を蓄えておく動物は。他にはタスマニアデビルが良く知られています。

カモノハシは泳ぎだけじゃなくて歩いて移動もできます

カモノハシは泳ぎが得意なだけではありません。地上を歩いて移動もします。

その歩き方はユニークで、前足が地面に着く時に水掻きのある指を後ろに折りたたむようにして移動します。

カモノハシは農場内の溜池などでも生息していますが、餌が少なくなったり水質が悪化したりすると他の場所へ歩いて移動します。

目・鼻・口

カモノハシの細長い鼻と下顎は柔らかく、これらがカモノハシの特徴であるクチバシを形作っています

カモノハシの成体には歯がありません

鼻の穴はクチバシの表面にあり、目と耳はクチバシのすぐ後ろにある溝にあります。この溝は水泳時に閉じられます。そのことからカモノハシは水中では目を閉じて獲物をさがしているのです。

潜水時間

通常カモノハシは約30秒毎に水面に戻って息継ぎをします。もう少し長く潜っていることもできるようですが、約40秒が限界であろうといわれています。

約10秒~20秒間、水面をプカプカ浮かんで空気を吸ってから再び水中へと潜っていきます。

運よく野生のカモノハシを見かけたら、水中での移動を予想してみてください。次に浮かび上がった場所が予想よりも遠いのに驚かれるかもしれません。

カモノハシの繁殖

メスが一生懸命に巣作り & 子育て

カモノハシの繁殖期は場所によって多少の違いがありますが、6月~10月です。

繁殖期になり交尾を済ませたメスは巣穴の拡張工事を始めます。メスは巣穴をより深くより長く(最大20 mの長さ)掘り、巣穴の奥に枯れ葉などで産卵と子育てのための柔らかいベッドを作ります。
*この繁殖期の巣穴作りについてはあまりよくわかっておらず、今現在も研究が進められています。

妊娠期間は2週間~4週間1~3個(通常は2個)の卵を産みます。メスは卵を抱きかかえ、自分の尻尾にクチバシをつけて丸まって温めます

そして約6日~10日後に赤ちゃんカモノハシが卵からかえってきます

この一連の作業中オスは一切手を貸しません手を貸さないどころか交尾が終わると後は知らんぷり、自分の巣へとさっさと帰ってしまいます

オスの仕事

子育て用の巣作りと子育てにオスは一切手を貸さない、と上述しました。それではオスは何をやっているのでしょうか。

オスはある程度の長さで自分のテリトリーを持っています。そのテリトリーの中に5匹~10匹程度のメスが暮らしていているのですが、これらのメスはそのテリトリーのオスの彼女たちです。

オスの仕事は自分のテリトリーを毎日パトロールして、他のオスが入ってきていないか、他のオスが自分のメスを横取りしていないか、をチェックすることです。

他のオスがテリトリーに入ってきたのに気が付くと、オスは侵入してきたオスに襲い掛かり、相手のカラダに巻き付いて水中へ沈めて溺死させることもあります。

または相手に巻き付いて毒針を何回も刺して殺すこともあります。

更には浮気をしたメスに対しても上記の方法でメスを殺してしまうこともあります。

成長と寿命

授乳方法

先述したようにカモノハシは卵生だけど母乳で育てる哺乳類です。

カモノハシは他の哺乳類同様、乳腺はあります。しかしカモノハシには乳首がありません

母乳はお腹の毛穴などからジワジワっと染み出させます。染み出した母乳はお腹の溝に溜まり、赤ちゃんカモノハシはそれをペロペロとなめて食事をします。

赤ちゃんカモノハシの成長過程

産まれたばかりの赤ちゃんカモノハシには歯がありますが、すぐに落ちてなくなってしまいます

授乳期間は約5週間

授乳期間も終わりが近づくと、それまでほとんど巣穴から離れなかったお母さんは徐々に外へ出る時間を増やしていきます。だんだんと子供カモノハシの一人立ちの時が迫ってきます。

そして約4か月後、幼い子供カモノハシは巣穴から旅立っていきます

その後子供カモノハシは12か月~18か月で成体へと成長して、約18か月で卵を産むことが可能になる大人へと成長していきます。

寿命

カモノハシは小さい哺乳類としては寿命が長いことで知られています。

野生の個体で平均10年前後飼育されているもので平均15年前後といわれています。しかし中にはもっと長生きしたという個体も存在し、野生の個体で20年以上飼育されているもので23年近く生きていたという記録があります。

食べ物

肉食で主にミミズ類昆虫(主に幼虫)エビザリガニなどを捕食して食べています。

カモノハシはそのクチバシで川底からそれらの獲物を掘り起こして食べるか、泳ぎながら水中にいる獲物を捕食しています。

カモノハシは一日に体重の20%の食事をとらなければならず、そのため毎日平均12時間は食事さがしに費やしています。

カモノハシを見に行こう

タスマニアにはカモノハシと、同じ単孔類のハリモグラを手軽に見られる水族館があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

私たちわくわくタスマニアでは上記カモノハシハウスとトロワナ野生動物保護園を訪れて、タスマニアの動物たちを満喫するツアーがあります。タスマニアへお越しの際は是非ご利用ください。

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