クレイドルマウンテンの人気トレッキングコース・マリオンズルックアウトの歩き方

ブッシュウォーキング(トレッキング)
ブッシュウォーキング(トレッキング)

クレイドルマウンテンのトレッキングコースの中でダブ湖周回コースに次いで人気があるのがこのマリオンズルックアウトまでの登山コースでしょう。ダブ湖周回コースが比較的簡単に歩ける万人向けコースに対しマリオンズルックアウトへの道は途中鎖場もありそれなりに歩き慣れされている方が対象になります。マリオンズルックアウトの標高は1,223 m。出発地点はダブ湖駐車場からとその一つ手前のシャトルバス停留所のロニークリークのどちらかになります。おすすめのルートがロニークリークを出発してマリオンズルックアウトへ登ってからダブ湖駐車場へと戻ってくる3時間から4時間の全長約6.5キロメートルのコースです。今回の記事はこのおすすめルートに沿って進めていきます。

クレイドルマウンテンのその他のおすすめトレッキングコースについても併せてお読みください。

出発地点ロニークリーク

ロニークリークのオーバーランドトラック出発地点

クレイドルマウンテンビジターセンターで国立公園入園パスを手に入れ、シャトルバスに乗って約20分。終点のダブ湖駐車場(Dove lake car park)の一つ手前、ロニークリークRonny Creek)で下車します。

ロニークリークは”オーバーランドトラック(Overland Track)の出発地点です。オーバーランドトラックは世界中の”ハイカー憧れのコース”のひとつに選ばれたこともあるワールドクラスのトレッキングコースです。マリオンズルックアウトへの道もこのロニークリークから出発してしばらくオーバーランドトラックに沿って歩いて行きます。

草のかたまり?いやいや、ウォンバットです

ロニークリークを出発してしばらくは歩きやすい木道が続きます。この辺りはウォンバットの住宅街とか団地と呼ばれるほどウォンバットの巣穴が多く点在している場所です。

木道の両脇を注意深く観察してください。草のかたまりのように見えたものが少し動いていませんか?草食動物のウォンバットが草を食んでいるところに出会えるかもしれません。夕方が一番出会える確率は高いのですが、日中でもお食事中のウォンバットを見かけることは、決して珍しいことではありません。

たとえウォンバットに出会えなかったとしても、広々とした湿原の上を歩く爽快感は格別です。

分かれ道、間違えないようにしっかり確認!

分かれ道その1・ワルドハイムへの分岐点

ウォンバットをさがしながら15分から20分ぐらい歩くと分かれ道に着きます。

右手の階段をあがっていくと”森の家”という意味のワルドハイムWaldheim)の山小屋へと向かう道になります。ワルドハイムの山小屋はクレドルマウンテンの父と呼ばれる”グスタフ・ウェンドルファー(Gustav Weindorfer)”さんが1912年に建てた宿泊施設です。現在建っている小屋はレプリカになりますが、時間があるのなら是非立ち寄って往時のクレイドルマウンテンに思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。

今回はこの山小屋へは向かわずに左手へ折れて、ロニークリークの小川に架かる橋を渡っていきます。

画像左:前方にロニークリークへかかる橋が見えてきました。
画像右:右の階段を上がっていくとワルドハイムへ。マリオンズルックアウへは左へ曲がって橋を渡りましょう。

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分かれ道その2・リラ湖への分岐点

橋を渡るとまたすぐに分かれ道があります。ここで左へ曲がるとリラ湖Lake Lilla)を経由してダブ湖Dove Lake)へと行けます。

でも今回はマリオンズルックアウトが目的地。標識に従ってまっすぐ進んで行きましょう。この辺りから平坦だった道が登りになります。

画像左:左へ曲がるとリラ湖経由でダブ湖へ行けます。このコースはお子様連れなどにおすすめです。
画像右:しばらく登ると前方にレインフォレストの森が見えてきます。

滝のほとりで一休み

しばらく登っていくと冷温帯雨林の森の中へと入っていきます。クレーター滝Crater Falls)が現れたら小休止。クレーター湖から流れてくる小ぶりな滝群と太古の森を存分に味わいましょう。

汗が完全にひききる前に再出発。マリオンズルックアウトはまだまだ先です。

クレーター湖は秋にも行きたい黄葉スポット

しばらく登りが続いた後、道は平坦になっていきます。灌木の林を抜けると目の前にクレーター湖Crater Lake)が出現。この湖の周りはファガスFagus)というオーストラリアの冷温帯気候で唯一の落葉樹が群生してる絶好の黄葉スポット。4月から5月頃の秋の黄葉シーズンはこの時期タスマニアへ来るのなら必す。

名前が可愛い?ウォンバットピーク

クレーター湖からは右手にクレーター湖を眺めながらの山登り。ほどなくして目の前が開けたら、そこはウォンバットピークWombat Peak)。標高1,105 m。眼下にはリラ湖(Lake Lilla)とダブ湖(Dove Lake)が並んでいます。マリオンズルックアウトへはここからが正念場。急峻な岩山が目の前に広がります。

難所の鎖場登場!

ウォンバットピークから先は急な登りになります。慌てず焦らず一歩一歩確実に登っていきましょう。疲れたら足を止め、振り返って眼下のクレーター湖を眺めながらひと休み。鎖場までくればもう一息。

ついにマリオンズルックアウトへ!!

鎖場を登り切ったら約10分ほどでマリオンズルックアウトへ到着します。ここからの景色を眺めれば今までの疲れも吹き飛ぶこと間違いなし。

下山の時こそ気を引き締めて!

マリオンズルックアウトからの景色をじゅうぶんに楽しんだら下山です。しばらくは登ってきた道を戻っていきます。鎖場は登りよりも下りのほうがちょっとこわいかも。

ウォンバットピークまで下りてきたら、ここからは来た道とは別の道へ。クレーター湖へ下りずに今度はウォンバットプールWombat Pool)へと向かっていきます。

ウォンバットプール(Wombat Pool)と聞くとウォンバットが泳いでいそうですが、残念ながらここではめったにウォンバットに出会うことはありません。ここにはベンチもあるので腰掛けてひと休みするのもいいでしょう。

リラ湖を通ってダブ湖駐車場へ


リラ湖
Lake Lilla)まで来たら、終点のダブ湖駐車場 (Dove Lake Car Park まではもう少しです。ダブ湖駐車場からビジターセンター行きのシャトルバスへ乗ってトレッキングは終了です。お疲れさまでした。

最後に

マリオンズルックアウトへのコース、いかがでしたか?皆さんもタスマニアへお越しの際はぜひこの大自然あふれるクレイドルマウンテンへ足をのばしてみてください。