【カモノハシとは同じ単孔類仲間】ハリモグラについて

タスマニアを含むオーストラリアとニューギニア島に生息しているハリモグラ。

とても愛嬌のある顔と動きでひとめ見たら虜になること必至。

単孔類というとても珍しい卵生の哺乳類なんです。

このページではそんな彼らハリモグラをみていきます。

単孔類についての説明はこちらの記事をご覧ください。

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ハリモグラについて詳しく知ろう

ハリモグラの英名はEchidna

オーストラリアで人気の動物カモノハシとは同じ単孔類仲間ハリモグラ

英名は”Echidna“(エキドナ、エキッドナ)といいます。

この名前、ギリシャ神話に登場する怪物の名前が由来です。エキドナは上半身が美女で下半身が蛇という姿をしていました。ハリモグラもヨーロッパ人に発見された当初、哺乳類と爬虫類の両方の資質を持った生き物として、怪物エキドナになぞらえてEchidnaと名付けられたそうです。

ハリモグラは棘アリクイspiny anteater)と呼ばれることもありますが、中南米に生息しているアリクイとは一切生物的関係がありません

ハリモグラの生息地域

先述したようにハリモグラはタスマニア、オーストラリアそしてニューギニア島の一部に生息しています。森林や乾燥地帯、熱帯雨林など様々な環境で生息しており、タスマニアでも夏季の間、道路脇や開けた森林などで餌をさがしているハリモグラと遭遇することは決して珍しいことではありません。

現在ハリモグラ科に属する動物は4種が確認されています。

ハリモグラ属に属するハリモグラShort-beaked Echidna1種ミユビハリモグラ属に属する3種ニシミユビハリモグラWestern long-beaked Echidna)、ヒガシミユビハリモグラEastern long-beaked Echidna/Barton’s long-beaked Echidna)、デビットキョウミユビハリモグラSir David’s long-beaked Echidna/Attenborough’s long-beaked echidna/Cyclops long-beaked echidna)です。

この4種のうちタスマニアに生息しているものはハリモグラ属のハリモグラで、このハリモグラはタスマニアからオーストラリア、そしてニューギニア島にかけて幅広く生息しています。ミユビハリモグラ属の3種はニューギニア島のみに生息しています。

ハリモグラの形態と生態

とても古い生き物のひとつ

ハリモグラは2千万年~5千万年前カモノハシのような単孔類から進化してきました。その祖先は水生生物でしたが、ハリモグラは陸上での生活に適応してきました。

大きさと体温

成体の全長は約30 cm~45 cm体重は2~8 kg平均体温はカモノハシより少しだけ高い33℃

棘って硬いの?

ハリモグラをハリモグラたらしめている特徴は何といっても体中を覆っている棘。

これは体毛が変化したもので最大で50 mmの長さになります。

体毛が変化したものと聞くと何となく柔らかいイメージがありますが、下手にさわると手に刺さるぐらいの硬さがあります。

以前ハリモグラが我が家の庭にあらわれたことがありました。うちの飼い犬がハリモグラに興味深々でニオイを嗅いだりしていたようです。私が気が付いた時には犬の鼻から血がポタポタと流れていました。どうやらニオイを嗅いでいる時に鼻に棘がささったようです。

細長い口からなが~い舌

口は細長く歯がありません

そのかわり粘着性のある長い舌を持っています。

その舌をアリやシロアリなどの巣穴の入り口から入り込ませて粘着性の舌に獲物をくっつけて捕食しています。

舌の長さは何と18 cmもあります。

発達した耳と嗅覚

ハリモグラもカモノハシ同様に獲物の電流を感知する器官を有しています。しかしカモノハシと比べると感度はかなり劣るようです。

そのかわり耳が発達していて低周波の感知ができ、しかも嗅覚も発達していています。この耳と嗅覚が獲物をさがすことの助けをしています。

実はとっても力自慢

ハリモグラの4本の足は短く、しかしとてもパワフルな爪を有しています。

特に前足で素早く穴を掘りことが可能で、人間がショベルを使って穴を掘るのと同程度のスピードだという意見もあります。

また倒れた木の中に蟻などが巣食っていると強い前足でそれを折ったりほじくったりすることもできます。

身だしなみには気を付けてます

後ろ足は後ろ向きになっており、2番目のつま先には非常に長い爪があります(Grooming Claw)。

ハリモグラはこの爪を使って棘の間に挟まれた汚れや虫を「くし」のようにして掻き取ります

運動神経もいいんだよ

短い足と棘に覆われた丸っこい見た目からは想像できませんが、ハリモグラは泳ぎが得意です。

更には木登りまでこなしてしまいます。

寿命と繁殖

結構長生きなんです

ハリモグラもカモノハシ同様、そのサイズと比較した場合長生きです。

野生の個体で45年間生きたという逸話もあり、飼育されている個体では49年間という記録があります。

メスの後ろに並んで求愛

ハリモグラの繁殖時期は6月頃から9月頃です。

この期間、一匹のメスに対して数匹から十匹程度までのオスが一列に並んでメスの後をついて行くハリモグラ列車Echidna Train)”と呼ばれる求愛行動がみられます。

たいていの場合、このトレインの最後尾には一番若くて体の小さいハリモグラがつくことになります。

サークル状に溝を掘る

メスは準備が整うとリラックスして腹ばいに横たわります。

オスたちはメスを囲うようにサークル状に溝を掘り誰が交尾をするかを決めます。多くの場合体の一番大きなオスが他のオスたちをこのサークルから追い出して交尾の権利を得ます

その後このオスはメスの尻尾の辺りの土を更に掘り進め、メスの尻尾の下に自分の尻尾を入れていき交尾をしていきます。

あれが4つ!

ハリモグラのオスにはペニスが4つあります!

無事にメスと交尾をすると4つのうち2つが閉じられ、残りの2つがメスの2分岐生殖管に収まるように大きくなります。

オスは異なるメスと交尾をするとき、受精チャンスを増やすために使用するペニスを交互にかえていくそうです。

ハリモグラは卵を産みます

交尾後約10日~36日の間にメスは産卵します。

メスは仰向けに寝転がって卵を産み、卵をお腹の胃の辺りまで転がしていき袋の中に包み込んでいきます。

ハリモグラは実際には有袋類ではありませんので、カンガルーのような袋を持っていません。袋の代わりに腹部に収縮する筋肉があり、袋のようなヒダを形成してその中で卵を温めています。

ちなみにこの袋のようなヒダ、メスだけではなくオスでも形成できるのでハリモグラの性別の区別をわかりづらくしています。

赤ちゃんハリモグラの孵化

10日後、赤ちゃんハリモグラは卵歯(Egg Tooth)と呼ばれる歯で柔らかい殻を破って孵化します。この歯は生後1~2日後には落ちてなくなってしまいます。

赤ちゃんハリモグラはパグルPuggle)と呼ばれ、棘が発達し始めるまでさらに50日間お母さんの袋の中にとどまります。

赤ちゃんハリモグラの成長

パグルが袋の外へ出てくる時期になるとお母さんは子育て用の自分の巣穴を掘り、パグルを置いてそちらへ移ってしまいます。

お母さんは5~6日ごとにパグルのところへ戻ってきて乳腺から染み出てくるミルクを与えていきます。

こうして若いハリモグラは生後約10か月で独立していきます。

ハリモグラを見に行こう

タスマニアにはハリモグラと、同じ単孔類のカモノハシを手軽に見られる水族館があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

私たちわくわくタスマニアでは上記カモノハシハウスとトロワナ野生動物保護園を訪れて、タスマニアの動物たちを満喫するツアーがあります。タスマニアへお越しの際は是非ご利用ください。

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